現在は全国1億人カメラマン時代と喩えられる時代で、国民の約70%が所有しているスマートフォンには必ずと言っていいほどカメラが備わっています。このスマートフォンのカメラは非常に高性能で、以前であればプロカメラマンしか所有ししていなかった一眼レフに劣らない素晴らしい写真を撮ることが可能です。このスマートフォンに備わっているカメラで写真撮影をして、自然と写真の魅力にはまったという方も多いことでしょう。

ここでは一工夫をすることで美しい写真の撮り方ができるアイデアを紹介します。画質のみにこだわるのであれば、カメラのプログラムオート機能を駆使するだけで綺麗な写真は撮れます。その写真をさらに幻想的な絵画のような表現を付け加えたいという場合に活用できるのが煙と霧を使った撮影です。この撮り方のコツは、朝と夕方の太陽が地平線から60度以下の角度になっている時間帯を狙うことです。煙と霧は太陽の赤い波長を増幅させる効果があり、画面いっぱいに真っ赤に染まった空や街並みを写真に記録することができます。
通常の写真とは異なってメルヘンチックな構図になることから、アマチュアカメラマンの間で人気があるほどです。霧だと日本では3月から4月の雨上がりの翌日に発生しやすく、特に盆地地帯だと高確率で遭遇できます。明け方に発生するものなので撮影時はシャッタースピードが約1/20以下と遅くなるので、上手に撮るためにも必ず三脚を使用するようにしましょう。人物を画面内に収めた写真であれば、動きを出すためにもストロボを使用しないのが望ましいです。
低速シャッターで霧全体の濃い白色を画面内で表現しつつ、人物のシルエットを際立たせると水彩画のような写真を手に入れることが可能です。煙を使った写真の場合は、あえて風下の場所を撮影スポットに選びましょう。これは煙をより効果的に写真でキャッチするための工夫であり、風下であればカメラマンの動きによって濃淡を調整することが可能です。自身で火をおこして煙を出す場合は最初は火力を抑えておき、ファインダーで被写体を確認しながら火力の調整をおこないます。屋外ではなく屋内で撮影をする場合はドライアイスのスモッグを使用することになりますが、この場合も最初で息でドライアイスからスモッグを立てて構図を確かめます。効果的にするにはストロボと露出補正を段階でおこない、被写体の動きを持たせるのもいいでしょう。